Free!/黒子のバスケ

□過去の自分と今のアイツ
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俺は中学教師で妻がいます。そして年子の子供がいます。妻とは職場恋愛で彼女が新任で赴任して来た年に交際し、妊娠が発覚。周りからは責められましたがお互い望んでいた結果なので後悔はありません。ただひとつあるとすれば期待に胸膨らませ、中学校教育に携わろうとしていた妻の将来を奪ってしまったことでしょうか。時折妻の笑顔が切なく見えます。


「橘センセーおはよー!」
「おはようございますだろ。」
「まこちゃんセンセーおはようございます!」
「おはよう。ネクタイ緩んでるぞ、しっかり結べ!」


朝から校門の前に立ち生徒を出迎え。有難いことに生徒からは慕われている。


「おはようございます、橘先生。陸上部見てたら遅くなってしまって。」
「おはよう、怜…じゃなくて竜ヶ崎先生。」
「いい加減先生呼びに慣れてくださいよ、真琴先輩…あっ、」
「怜だって。」


朝から高校の部活の後輩だった怜とチャイムが鳴るまで生徒を見る。風の噂で同業者と聞いていた。いつかは同じ学校になるだろうと気楽に構えていたら割と早く一緒になり、お互いを先生と呼ぶのは照れくさい。


「朝から先生達イチャついてる!」
「きゃー、萌える!」


時々俺達のやり取りを見てなんやら悶えてる女子生徒も居るのだけれど…それは気づかない振り。
最近学校でも家でも休まれない。疲労がたまると思考も狂うことを身をもって知った。
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