いつも通り 【完結】
□いつも通り 7
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木下「花音!おはよう!!」
朝練は無事に終了して、私も無事マネージャーになれた。これから授業があるとか、疲れるなぁ。
環「姫!!すっごい噂になってるんだけど、男子テニス部のマネージャーになったって本当?!」
噂...。今日の朝練で決まったんだよ?!さすが噂。光の速さより早いね。
花音には全部話した。
駅で転んだ時、丸井くんに起こしてもらったことから丸井くんのこと気になってることまで。
本当はたぶんもう『好き』。
なんで私、言わなかったんだろ?
とりあえず、早く言わなきゃなぁ。
あったこと全部話すともう放課後に...!!
時間経つの早いなぁ。
環「じゃあさ、これから一緒に帰れるってこと?」
木下「そう、だね!長引いたりしなければ一緒に帰れるはず...!!」
今までよりももっと花音と仲良くなれると思うとすごく嬉しかった。
花音も嬉しいって思ってくれてるみたいで余計に嬉しい...。
私は部活に行こうと靴を出そうとした。
すると、何か冷たいものがある事に気付いた。
花音「なに、これ?」
そこにあったのは濡れた私の靴。
びしょびしょになった靴。
誰がこんなことをしたのかだいたいは予想つく。
こういうことをする人は本当は弱い人。そして、テニス部が好きな人。
『いじめ』だってすぐに分かった。でも、花音やテニス部のみんなには話さない。
話を大きくしたって、ややこしくなるだけだ。
木下「ふふふ。」
今のは、『いい度胸じゃん。』という意味と、『やるなら徹底的にやればいいのに。』という意味。
だって私、スニーカーもう1つ持ってるし。ローファーもあるし。
すごく勝った気がして嬉しい。だからつい笑いが起きる。
真剣にやったのかもしれないけど、私からすればすごく小さいことで、陰から『ざまぁ。』とか思ってる犯人が惨めで可哀想で同情しそう。
同情なんて通り越して嘲笑っちゃうけどね。