いつも通り 【完結】

□いつも通り 4
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眠い。
だけど今日はいい朝だ。
だって、あんまり覚えてないけど、今日の夢は丸井くんの夢だったから。

一生懸命思い出そうと、奮闘しながら学校の前を歩いてたら、誰かにぶつかってしまった。

木下「す、すいません!!」

仁王「こっちこそ、すまんのぅ。怪我はなか?」

木下「大丈夫です。それに、私が考え事をしていたせいで...」

そこまで言って止まってしまった。だって、その人を見たら、銀髪だし、尻尾があったから。
確か、仁王くんだったね。人気だからなのか花音がよく言ってる人。

もう気付いたかもしれないけど、花音はテニス部が大好きで、私にたくさん話してくる。正直全然興味がなかったから、内容は覚えてないけど。
それでも何回も聞かされた名前と特徴などは覚えてる。...実際花音と試合の応援行ったし。まぁ、花音しかしてなかったけど。

仁王「...どうしたんじゃ?やっぱりどっか打ったかの?」

木下「あ、いえ。大丈夫です。えっと、私、今日からマネージャー候補として練習に参加させていただきます、木下姫です。」

仁王「ほぉー。お前さんが例の...ほぉー。」

そう言って仁王くんは私をジロジロと見る。
ちょっと、思ってた人と違った。...変態さん?

木下「...よろしくお願いします。」

耐えられなくなった私は恐る恐る挨拶をする。
すると仁王くんは『ああ、よろしくナリ。』と言って見るのをやめた。かと思えば『思ってたより可愛いぜよ。プリッ。』とかなんとか言ってきた。そういう事を言われるのに慣れていない私は、顔を真っ赤にした。すると『照れた顔も可愛いぜよ。ピヨッ。』とか言ってきた。

木下「い、いい加減にしてください!!」

そう言うけど顔が赤いので説得力なし。仁王くんもそう思ったようでまたからかってくる。

もー、すごく顔熱い何だこれー。
それに初日から恥ずかしいし気まずくなりそう。

...と思っているのは私だけのようで、仁王くんは相変わらず私をからかい続ける。

ああああー。誰か私を助けて。
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