立海R陣 【完結】
□立海R陣 4
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立海R陣 4/1
幸村とお話したいな。
部長さんだし、幸村がいいって言ってくれればなれる。
時期的に、今は入院中かなぁ。
一応幸村のクラスに顔を出してみる。
やっぱりいなくて、入院してるんだと確信した。
放課後だから多少不安だけど、コートにもいないみたいだし、お花持って、病院に行ってみようかな。
そう思って校舎を抜け、病院に向かい足を早めた。
暫く歩いていると、1軒の花屋が目に入る。
うーん、幸村って、何の花が好きだったっけ?
確か合宿ではマーガレットを持ってたのを覚えてる。
あー、学校の屋上庭園とか見ておけばよかった。
んー、どうしよう。
もういいや、と半ば投げやりで店員に任せた。
出来上がった花束は鮮やかで、素敵な色合いだった。
私がじっと見ていたからか、マーガレットもしっかり存在感を出していた。
花屋は病院から近かったらしく、すぐに着いた。
カウンターで病室を聞いてから、綺麗だなぁ、なんて花束を見ながら歩く。
ノックを2回してから入ると、幸村の姿があった。
「は、初めまして、こんにちは。」
幸村「…君は?」
恐ろしい睨むような目で見られて、柄にもなくオドオドしてしまう。
「あ、私は、今日立海大付属に転校してきました、田中こまちといいます。実は、男子テニス部のマネージャーになりたくてここに来ました。」
そう一息で言うと、幸村は少し驚き、困ったような表情を見せた。
そして私が渡した花束を優しく見つめながら口を開く。
幸村「悪いんだけど、マネージャーは募集してないんだ。ごめんね。」