立海R陣 【完結】

□立海R陣 3
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立海R陣 3/1


「ケーキ作りに大事なもんはー手順とコツとポジティブシンキングーそれから決めては愛情、だろぃ♪」

口ずさみながら、足を動かす。
昼休み、どこでお昼を食べようかな、と迷ったが、まだ校内をよく知らないことに気付いた。
校内探検も兼ねて、いい場所があればそこでお昼を食べようと考えていた。

おや?
あそこにいるのは丸井ブン太くんではありませんか!
ほぉ、可愛らしい女の子から告白されているようですね!

柳「覗き見はいけないな。」

「ひゃっ!」

むふふ、と告白現場を見ていたら、柳蓮二に見つかった。
全然気付かなかったから驚いて変な声を出してしまった。

柳「すまない、驚かすつもりはなかったのだが…。」

「いえ、私も、その、覗き見していた訳ですから、その、ごめんなさい!」

柳「随分と素直だな。」

「『覗き見なんてしてない』というのが一般的な答えだと思っていたから、少し驚いた。」と付け足す蓮二にキュンとした。
かっこいいなぁ。
この世界にいたら、心臓がもたない!
帰る気ないけど。

それにしても、みんな本当にいい声。

耳が良い私は、ブン太の声も聞こえていたのだ。
本当は覗き見していた訳じゃなくて、声を聞いていただけ。
とはいっても「ごめん。」しか言わないので少しだけしか聞けなかったけど。

柳「良かったら、昼飯を一緒に食べないか?」

「いいのですか?!今日初めて会ったばかりなのに!」

そう言うと彼は「フッ」と笑って「お気に入りの場所があるんだ。」と言って歩き始めた。
置いて行かれないように、彼の後ろに付きながら、わくわくしていた。
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