私の大好きな幼馴染み 【完結】
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私の大好きな幼馴染み 7
幸村「...。」
田中「...。」
もう、さっきからずっとこんな感じ。にらみ合いみたいな?
すっごい怖いんだけど。
ここは、平然を装って...。
田中「あのー、幸村くん...?」
あぁー。無理だ。恐怖に負けた...。
全然普通じゃなくなった...。
幸村「...なんだい?」
にこって笑ってるけど、さっきより怖いよ?
なんで蓮二はこんな状態の幸村くんのとこに私を置いて行くの!
もう、蓮二のばかー!!
田中「ど、どうしたのかなー、とか思ってみたり、して...あ、ははー...。」
怖すぎて上手く口が動かない!!
この状況が悪化しなければいいんだけど...。
幸村「別にどうもしてないけど?」
これは、どうすればいいのでしょう?
私ではどうにもならない気がするのですが。
あ!こんな時こそ顧問っぽい副部長の真田くんに頼るべきですね!
...でもどうやって呼べばいいのか。彼は今きっと練習の最中だろう。
真田「む?幸村、こんな所にいたのか。探したのだぞ。」
おおっ!真田くん!!
ナイスタイミング!!
さぁ、あとは真田くんに任せて私は退散しよう!
田中「じ、じゃあ私はこれで...」
幸村「真田。」
私がさりげなく立ち去ろうとすると、幸村くんが真田くんを呼んだ。
よしよし、これでやっと解放される。
真田くんならきっと大丈夫だよ!!頑張ってね!
真田「だ、だか、俺の用事とはそれほど急ぎではないのだ。」
えっ?!
ちょちょちょ、待ってよ!!
急ぎじゃなくたって話せばいいじゃんか!!
去れる時を見計らったりしなくていいから!
幸村「そうだったのかぁ。」
そんな言い方したら話が終わって真田くんどっか行っちゃうじゃん!!!
真田「で、ではな。」
ほらー!!もうやだ...。
真田くんでもどうにもできない幸村くんを、ただのマネージャーにどうしろと?!
幸村「真田ったらどうしたんだろうね?」
か、確信犯め!!
ん?そういえば、幸村くんの背後にあった黒いものが消えてる...!!
いつの間に!!!
幸村「俺は怒ってないよ?ただ、こまちちゃんに聞きたいことがあっただけなんだけど...。」
田中「えぇ?!絶対怒ったと思ってた。じゃあ、あの黒いものは...や、やっぱり何でもない!」
聞いてはいけない気がしてやめた。
というより、聞きたいことって何だろ?
幸村「ふふ。君は面白いね。それで、俺が聞きたかったことだけど...。」