私の大好きな幼馴染み 【完結】
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私の大好きな幼馴染み 3
蓮二が言った通り、あの後すぐに終わって、今はみんな着替えている。
私の頭の中は蓮二の『伝えたい事』でいっぱい。
女子の皆さんはまだ帰らないのかな?
女子「来た、来たわ!」
来たっ!...らしいです。
私には見えないんです、背が足りなくて...。
というか待って、皆さんどこに行くの?
女子の皆さんは、校門付近でズラーっと並び始めた。
その間をテニス部の人たちは通るのか。
テニス部の人たちも大変なんだなぁ。
さて、私はどこで待てばいいのでしょう?
柳「待たせたな。では帰るか。」
待って、2人であの間を通ったら付き合ってるって思われちゃうじゃん!!
田中「どこから帰るの?」
柳「あの間をスムーズに通れる確率、26%...だがこまちと並んで通ることにより87%になる。」
ええええ?!どういう原理なの?!
柳「知りたいか?」
知りたい!
...けど蓮二の事だからきっと長くなる。
柳「さあ、行くぞ。」
田中「ちょ...」
手、手が!!手手手手!!!!心臓心臓!!!!
蓮二は私の手を取ってあの間を通って行く。
女子「何あの子ー?!もしかして、柳君と...!」
「いやー、柳君ー!!」
と、悲鳴を上げている。
そうか、そういう事なのか。
私達が付き合ってると思わせて、騒いでる間に通る。
...なるほど。
でも私だって悲鳴上げたいよ!!
てかもう心臓が悲鳴上げてるよ!
い、いつまで手を繋ぐんだろ。
慣れてきたけど、まだ緊張する。
というか、『伝えたい事』ってやっぱり...。
柳「こまち、聞いて欲しい事があるんだが。」
蓮二は止まって手を離すと、私と向き合う。
田中「う、うん。何?」
柳「非常に言いにくいのだが...。」
ドキドキドキドキ
柳「明日からの4連休を利用した合宿があるんだが、こまち、付いて来てはくれないだろうか?」
田中「...え?」
ま、まさかの告白じゃ、ない?!
私の顔はきっとひどいな。
驚きと絶望とやらで、きっとピカソの描いた絵のようになってる。
柳「というか、もう確定しているのだが...。」
田中「はい??」
な、何が確定してるの?!
なんかよく分かんなかった。
告白じゃないというショックが大き過ぎて話聞いてなかった!!
柳「だめか...?」
え、え、何でそんな...もう!蓮二のばか!!
田中「いいよ!いいに決まってんじゃん!!!」
蓮二の頼みなら!!...でも何の頼みだっけ?
柳「では明日からよろしく頼む。」
????
そう言い残して蓮二は家に入って行った。
明日から...?明日って祝日だよね?もしかして、めっちゃ分かりにくい告白されたとか?!
...ナイナイ。もう自惚れるのはやめよ。