NATURALLY 【完結】

□NATURALLY IV
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仁王「さぁて、本題も終わったことじゃし、ここでTVでも見ながら、ごろごろするとしようかのぅ。」

と言いながら仁王くんが向かった先は私のお気に入りのソファ。
そのままゴロンと横になる。

切原「おっ!いいっスね!俺も俺も!」

と、赤也くんは走り出して、迷いなくソファにダイブ。
当然そこには仁王くんがいて、呻き声を上げていた。

仁王「…最悪じゃ。」

仁王くんが潰され、ため息をつくと、鈴蘭が首輪の鈴を鳴らしながら寄って言った。

その状況を笑いながら見ていると、横から声がした。

幸村「最初から気になっていたんだけど、なぜ俺たちに敬語を使うんだい?君は、3年だよね?」

まったくこいつは…。
自分たちの威厳というものを、考えたことはあるのか。
自然と敬語になっちゃうんだよ。

「いやぁ、なぜって言われても…。」

幸村「特に理由がないならさ、敬語はやめてもらえないかな?」

「え?」

幸村「ほら、敬語って近寄り難い感じがするし、俺たちと君の間に壁がある感じするでしょ?」

近寄り難いって…あなたが言いますか。

私は、自分の知らない間に笑っていたようで、つられて見せた幸村の笑顔はとても綺麗だった。

幸村「それに、明日から君もテニス部の1員なんだから。」

うわぁ、最後の言葉、すごく響いた。
『テニス部の1員』か…。
未だに信じられないなぁ。

丸井「そーだぜぃ。これから、赤也の暴走を止めたり、仁王を探しに行ったり、いろいろ、覚悟しとけよぃ?」

意地悪にブン太が言う。
大変そうだと苦笑するしかなくなった私に、参謀が口を挟む。

柳「それと、部室のブン太の食べこぼしの掃除もな。」

確かに。
所々に食べこぼしやお菓子のゴミが落ちてたりして、1番大変かも。

「ふふ、それは骨が折れそうですね。」
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