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□【09 学園祭2】
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【09 学園祭2】

「悠莉〜、お前本当最高(笑)」

「お客様、店内ではお静かにお願い致します。店内混んできましたのでコーヒー1杯で長居するのもやめてください。なんか追加注文しろよ。笑いすぎだから。」

私のシフト時間にバッチリ合わせてかながクラスに居座る。
くそ、屈辱的。

「お客様にそんな言葉つかい良くないと思います。」

「当店では態度の良くないお客様には厳しいのです。」

「悠莉ちゃん、衣装似合ってるよ?」

天然か刹那くん。
今は天使に見える。

「悠莉割とノリノリじゃん(笑)」

蛍も隣の席からこっちにチャチャを入れてくる。
蛍の友達は見たことない人ばかりだからあまり席に近づきたくないけど、接客だから仕方ない。

「お客様方は他にご注文ございませんか?でしたらそろそろ退出時間なのですが。」

蛍の席にも忠告を入れる。

「俺、このシフォンケーキで!」

蛍の友達の知らない人に言われる。

「…かしこまりました。少々お待ちください。」

まだいるつもりかよ。

「あとー、お姉さんのLINE教えてもらってもいいっすか?(笑)」

蛍の友達はチャラい人ばかりで、とてもめんどくさい。

「当店では個人情報はお教えしておりません。すみません。」

丁寧に答える。
この学祭が始まってから何人のお客さんにLINEを聞かれたか。
本当に接客に入ったことを後悔する。




シフト時間が終わってやっと自由時間になった。
自由時間はかなと刹那くんと周ることになっていた。

「とも、なんでその衣装のままなの?こっちが目立って恥ずかしいわ。」

自由時間と言ってもお店の宣伝をしなくてはならないからと衣装を脱がせてもらえなかった。

「ともだって早く脱ぎたいよ。あと少ししたら軽音部のリハが始まるからそれまではこれなの。」

今日のクラスのシフトはもう終わっていて、ただの宣伝要員として使われている。
衣装で目立ってるおかげかさっきからたくさんの知らない人に食べ物を買ってもらえて食べ物だらけ。
そのほとんどをかなが食べてしまった。

「僕、ステージで歌う悠莉ちゃん初めて見るから楽しみだよ。」

笑顔で綿菓子を食べる刹那くん。
可愛すぎる。
あー、刹那くんいてくれて本当によかった。
癒される。

「とものバンドめっちゃかっこいいから楽しみにしててね?」

少しテンションが上がり、私もかなが食べてたたこ焼きを1つ奪い食べる。

「兄貴のギター久しぶりに見るし、ともがステージ立ってんのも久しぶりに見るから俺もなんかたのしみだわ!」

今日はテンションが高い、かな。

唄ちゃんとのラストライブ。
最高のものにしたいな。


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