虚言の魔導師と美術館

□不思議なメール
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そのメールは本文が無かった。
あるのは、「○○○の世界」という題の添付画像だけ。(○○○は文字化けしてた部分)

これも、ためらわずに開けた。

それは随分と奇妙な絵。
全体的に黒々してるケド、その中に黄色やら赤やらがグチャグチャ入り乱れて、なんというか…不気味。
でも惹きつけられるその絵は、ひと目でゲルテナの作品だってわかった。

「でも、こんな絵あったかナァ?えーっと、この先には……」

探してみるけど、なかなか見つからない。
せめて題名だけでもわかればいいノニ…

「あ、こんな時こそコンピューターを使えばいいんじゃナイ!…って、アレェ?動かないヨォ?」

データ容量が大きすぎたのかもしれないが、確認するにも画像が大きすぎて邪魔になっている。
思いつく限りの対応はしたけど、どれもこれもまるでダメ。

「ウーン、動くまで待つしかないカァ…」

幸い、暇つぶしは手元にあるしと、再び作品集に目を通す。
でも、金髪の地球人のカワイイ女の子の絵を見た瞬間に、急激な眠気に襲われた。

「ふぁ〜〜〜ぁ・・・あー、疲れてるのかナァ…ま、朝からずっと待ちぼうけ食らってたしネェ。寝よ」

椅子の中でもらった本を抱えながら、ボクは深い眠りについた。









一瞬、瞼の向こうでディスプレイが点滅した気がしたけど、確認するのは起きた後でいいや…
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