虚言の魔導師と美術館

□幕間〜その笑顔〜
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イヴと名乗ったこの女の子の印象は、しっかり者のお嬢さん。
でもやっぱりこの奇妙な場所で、独りぼっちだったこともあって不安そう。

だからボクは、仮面を被る。
あの日、ピンクのあの子にしたように。

明るくてちょっと強引な、優しいお兄さん。
寂しんぼの独りぼっちには、これが最適。
不安そうな顔に、ニコッと笑いかけてあげれば

ホラ、笑顔になった。

慣れあう気なんてさらさら無イ。
裏切っても裏切られても、傷つくのはボクだから。

お互いに、出口を見つけるまで協力する。

ただ、それだけ。

出口を見つけたら、真っ先に出ていく。
例え、イヴを1人で置いていく事になっても。
それを悟られないように、また別の仮面を用意して、演じるだけ。
ああ、デモいっそのこと、騙すこともやめてしまって絶望させてあげるのもイイかも!

冷たい?薄情?何とデモ言えばいいヨォ。

だって












































ボクは、「虚言の魔導士」なんだカラ
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