short.ftr

□きみのこたえ。
1ページ/2ページ

24side


それを聞いたのは収録がおわった
次の日だった


雑誌の取材でスタジオへきた。



スタジオに置いてある電気ポットでお湯を沸かし

ミルクティーを淹れる


「この季節はみるくてぃ〜やなぁ〜…」

スタッフさん達と談笑しながら



「そういえば光一おそない?」



すると
困ったような顔をしてマネージャーが走ってきて


『光一さん体調悪いみたいで…今病院行きました』




やっぱりそうだと



どこかおかしいと思っていたのは…



『今日の取材…剛さん1人で大丈夫ですかね?』


「俺は大丈夫やけど」




『雑誌サイドも剛さん光一さん単体でも大丈夫らしいので…』


「うん、なら大丈夫やないの?」


あいつは頑張りすぎると
知らぬ間に体調を悪くしている

俺は四六時中悪いみたいなもんやから驚きは無いだろうけど

光一が体調を崩して
しかも仕事を休み
しかも病院へ行く

というハットトリック
なかなか遭遇することはない



コップに入った甘い甘いみるくてぃ。

くるくるとスプーンでかき混ぜ

一口飲む。

味がよくわからない。

あんなに美味しかったみるくてぃ





『あっ!光一さん、剛さんに風邪うつったりしてないか心配してるみたいです』

自分より俺の心配をする
悪い癖やな。



「大丈夫〜全然うつってないって言っといて」



今日はひとり。
今度会ったらなんか身体にいい飲み物でもあげてやろ。



クイズ番組、

最後の問題の答え。
俺は光一の後ろ姿ばかり見ていて
さっぱり忘れていた。


「最後の問題の正解ってなんやったかな…A?B?」
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ