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□ヒトリフタリ
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51side

これから九州で舞台がある

愛犬のパンをペットホテルに預けた


仕事いってくるないい子にしててな

そうパンに言う

「クゥン…」



「ごめんな
少しの間まっててな」


フワフワした毛並みを撫でる

くりくりの目。

いつ見ても可愛いぷにゃこ



あいつの目もくりくりしてる…



フワフワした毛を撫でながら

なぜか頭のなかはパンの事でもなく

舞台の事でも無く


剛の事でいっぱいだった


「じゃあお願いします。」

「はい、かしこまりました〜」


最近剛の髪の毛触ってないな


癖っ毛なあいつの髪の毛


昔はしょっちゅう触っていた

触っていたし

しょっちゅう抱きしめていた



まぁ30代になって触るアホもいないか…

たとえ番組の中でも抱きしめたくないわ!


ありえへん気持ち悪い

もうおっさん同士やぞ

昔ならまだわかるけども




ペットホテルから出て
そのままマネージャーやスタッフ達と移動

マネージャーが口を開いた



『剛さんもソロですね〜』


「え、どこで?」


『奈良にいるみたいだけど
京都とかでもやりますねぇたしか』



「へぇ…」


『あ!剛さん髪の毛切ったみたいですよかなり短くしたみたいです』



あいつ髪の毛切ったん?…


「アホやなぁ俺…」


『え?』



一瞬でも

触りたい抱きしめたい

と思ってしまったこの気持ち


スッと心に冷たい風が吹いた気がした



『光一さんどうしたんですか?目…』


「ん?あー…あくびしただけ」

『移動時間長いしゆっくり寝てくださいね』


「おう」


なんでや気持ち悪いな俺…

会いたいなんて思ってない。


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