短編

□君にハマってしまった
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美優紀には仕事が延びたってLINEだけ送り朱里とご飯に行った。

朱里は最近の後輩について悩んでたらしくて

自分が後輩に怖がられてるんちゃうかとか色々悩んでたみたい。

久しぶりに美優紀以外の人とご飯食べて楽しくて気づいたら22時。

『さや姉今日はありがと!
スッキリしたわ!』

「こっちこそ色々話せて楽しかった!ありがとうな」

『…あのな、さや姉?』

「ん?」

『…私さや姉の事……好きやねん』

何も言えんかった。

朱里が私を好き?
いやいやありえへん。

1期生やで?そんなん感じとらしてもくれやんかったし

どう応えてあげたらいいんかわからんくて私はごめんとだけ伝えた。

朱里はそっか、ごめんな!って行って帰っていった。

朱里、哀しそうやったな。
明日からどうしよ。
明日も朱里おるしなぁ

そんなことを考えてたら部屋についた。

玄関に入って靴を脱いだら見覚えのある靴が目に入った。

「…美優紀?」

でも部屋は真っ暗で人の気配なんかしやん。

恐る恐る部屋の電気をつけたら
ベッドに丸まってる美優紀がおった

『美優紀?どうしたん?』

美優紀はなんも答えへん。

応えてくれへんまま、1時間2時間と時間は過ぎた。

どれくらい経ったんやろ。
いきなり美優紀が口を開けた。

『…彩ちゃん。私と別れたいん?』

私の頭では理解ができやん。

別れたい?そんなん1ミリも思ったことないのに。

「…は?そんなん思うわけ……」

『じゃあなんで朱里とご飯いったん⁈なんで私との約束破るん⁈
なぁなんでなん⁈』

美優紀には全てお見通しやったみたい。全部バレてる。

「…朱里がな…相談事あるらしくてさ、メンバーやしいいかなって」

『私言ったよな?私以外と遊んだあかんって、しかも嘘ついてまで行くとか浮気やん!!』

「…だって美優紀に言ったって許してくれへんやん」

『当たり前や!てか2個携帯あるって私が知らんとでも思ってるん?』

美優紀は手に隠してた携帯を床に放り投げた。

なんで、知ってるんや?
美優紀が触らん所に置いといたのに

「……なんで?」

『彩ちゃんがお風呂入ってる時に携帯鳴って気づいたわ。
とんだ浮気者やな、最低』

あかん、もう我慢の限界や。
自分の感情抑えきれへん

「…もう限界や!!
なんで私はこんなに押さえつけられて我慢しなあかんねん?!
美優紀と付き合ってたら大切なメンバーの話も聞いてやられへんの⁈
私はリーダーやねん。
それぐらい我慢してや!!!」


『…もういい…彩ちゃんなんか……大っ嫌い!!!』
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