短編

□知りたい
1ページ/2ページ



君は今なにを思ってるん?

なにを考えてるん?

どんな気持ちなん?

君はいつも無表情で
無気力で無関心で

授業中なんか寝てるかヘッドホンで音楽聞いてるか外眺めてるかで。

ほんまなに考えてるかわからへん。

けどなんでやろ?

君にしか目が行かへんねん

「みるきーどうしたん?」

「….んー。いや、ちょっと」

「朱里、恵ちゃんとこ行くけど
みるきーも木下先輩んとこいく?」

木下先輩は朱里の彼氏の恵先輩と仲良くて、私もよくしてもらってる人。

「….んーうん、行くー」

実はこの前さらっと告白された。

いきなり好きって言われて私が黙ったままやったから友達からでもいいって。

木下先輩のことは好きやで?
チャラいけど優しいしかっこいいし
気が使える。

ただ、なんか違うねん。

なんか木下先輩とは友達以上に進まれへん気がすんねん。

けどまぁ1人になるのは嫌やし朱里に着いて行くか。

「けーいちゃん!」

教室に行ったら恵くんと木下先輩がおった

朱里は恵くんに会った瞬間抱きついて2人の世界に入る

「ももかー。俺次の授業さぼるからー」

「あっみるきー私も!」

どうせ屋上いってイチャイチャするんやろ。

まぁ屋上行かんでもイチャイチャしてるけど

「みるきーどうする?
教室戻る?俺的にはおってほしいけど」

木下先輩はサラッとそういうことを言える

「冗談言わないでください笑
もうチャイム鳴りそうなんで戻りますね〜」

「教室まで送るわ」

教室なんか一階下がるだけやのに送ってくれる木下先輩はほんまに優しい

「みるきーってさあかりんと仲良いよな」

「朱里とは中学からの仲なんで!」

「そーなんや。
中学時代のみるきー、可愛いんやろなー」

「そんなことないですよー。朱里のが可愛いです!」

「あかりんも可愛いやろね」

そんな会話を階段でしてた時、あの君がまたヘッドホンをして横ぎった。

「….あっ」

その時の私は、君ばかりを見てて周りなんか見てなくて階段である事を忘れてた

階段を踏み外せばもうなんの抵抗もできない

このまま落ちるって思ってたのに、違うかった。

横切る君に、助けられてた。

私を階段に引き戻そうとする時に見えた顔、
かっこよかった。

いつもは前髪で見えなかった顔が見えた。
目は猫みたい。

「….ドンくせ」

「なんやねんあいつ。
みるきー大丈夫?」

毒を吐いて去っていく君。

以外と毒舌なんやね。

けど、なぜか私を助ける時に顔をみた瞬間、心がギュッと掴まれた気がした。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ