短編

□君にハマってしまった
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私は今、美優紀と付き合ってる。

でもある条件がある。

条件1、連絡先は美優紀、マネージャー、家族だけ。
『彩ちゃん、携帯みして?』

「…はい」

条件2、誰かと喋る時は美優紀が横におる時だけ。
『さや姉ー!ちょっといいー?』

「あっちょっと待ってな。
美優紀きてー」

条件3、メイクさんや美容師さんに男の人をつけない
条件4、毎日決まった時間にLINEを送る

こんな条件がいくつもあって破ったら大変な事になる。

『彩ちゃん、メイク終わった?』

「うん、終わったよー」

『あのメイクさん、めっちゃ彩ちゃんの事見てた。メイクさん変えて』

「…いやそれは……」

『彩ちゃん?変えて?』

目の笑ってない笑顔で無茶な事を言うもんやで。

ため息が出るけど、従わんと面倒やからマネージャーにメイクさんを変えてもらった。

『なぁさや姉。
ちょっと相談事あるねんけどさ
今日夜ごはんいかれへん?』

今日の仕事は美優紀がおらんからメンバーと喋れる。

朱里から相談って珍しいな。
でも連絡先知ってるだけでも
あかんのにご飯なんかなぁ

あかんやろなぁ。

「…相談って電話じゃあかんの?」

メンバーの連絡先は別の携帯に移し替えてある。

たぶんこの事は美優紀も知らんはず

『もしかして忙しい?ごめんな!
やっぱいいわ』

「…いや、朱里!いけるよ!
今日予定ないしご飯行こ?」

『…ありがとうさや姉!』

なんとなく朱里が心配になって
ご飯行く事なったけど

いけるよな?メンバーやし。
美優紀には上手いこと言っとこ。
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