+ Long Story +
□第5章
1ページ/6ページ
第24話「変わらない日々」
「昨日は…悪かったな、突然押しかけて」
昨日のスパーや私達の事もあって今日は休暇を取ってくれた宮田くん。
『ううん、気にしてないよ』
少しの間、沈黙が流れる。
「なあ、理恵」
私を呼んでは宮田くんは私を真っ直ぐと見つめる。
『…ん?』
名前を呼ばれては私も宮田くんを真っ直ぐと見つめる。---不意に抱きしめられた、強く…強く。
「……好きだ」
耳元でそう囁かれた。
『…私も、好きだよ…』
彼の背中に腕を回しては私も強く、強く抱きしめ返す。
「…これからも、ずっと…俺の側に居てくれるか…?」
『もちろん、ずっと側に居るよ』
宮田くんは私から離れると改まったように正座をする。私も慌てて彼の正面に正座をする。
「じゃあ改めて。俺と…付き合ってくれませんか」
『…もちろん、喜んで』
ニコッ、と笑っては私は再び彼の腕の中へと飛び込んだ。
「……可愛い奴…」
私を受け止めては私の肩に顔を埋める彼。なんて幸せなんだろう…今日から私は晴れて正式に宮田くんの彼女になったわけだ。
『一郎くん、いい匂いする』
「お前の髪もいい匂いするぜ?」
私は一旦宮田くんから離れる。
「…………」
『…………』
少しの沈黙の後、どちらからともなくキスを交わした。
『ねえ。今からサスペンスドラマあるんだけど見る?』
「お前、見る見る言っときながら寝るだろ」
ショボンと肩を落とす私。
「…誰も見ないとは言ってない」
相変わらず、素直じゃない。TVの電源を入れてはいつものサスペンスドラマを探してはワザと少し離れて座る。
すると宮田くんは私の方に寄ってきては私を膝の上に座らせる。
「……何ニヤニヤしてんだよ」
『ふふ、何でもないよ』
私達は普段と何も変わらない1日を過ごしたのであった。