+ Long Story +
□第2章
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第7話「運命の日」
遂にやってきた。
運命の人と出逢える日。
---4月4日の入学式が…
「さあ、此れからが本番よ!最初に声を掛けてくれた男性が運命の相手だからね!」
親友、愛子は興奮した様子で私の手を取っては人混みの中を歩き出す。
『そう簡単に声を掛けてくれる人なんていないって…』
苦笑いを浮かべながら仕方なく私は手を引かれるままについていく。
「あの…」
そんな時、男性の声が私達を引き止めた。
『え…あ、はい…』
ドキ、としてはその男性を振り向く。ドキドキと胸を高鳴らせながら相手の言葉を待っていると…
「新入生、ですよね。良かったらPC研究会に入部お願いします」
ただそれだけを告げてはパンフレットをくれた。…どうやらただの勧誘らしい。
「まさか…あの人が…!」
表情を更に明るくさせる親友。
『どう見たってただの部活勧誘でしょ!!』
その後も校内を歩いて回った。幾度となく男性にも女性にも声を掛けられたが残念ながら全て部活の勧誘だ。
「中々居ないなぁ…もう一回外出てみようか」
親友は未だ諦めていない様子で再び外の人混みの中を歩き出した。
『あの占いが外れてるんだってば。もう帰ろうよ〜…歩き疲れた、足痛い!』
半分諦めかけている私はそんな事を延々と言いながら手を引かれるままについていく。
はぁ、と盛大な溜息を吐いていると…