國立図書館

□ここはサンタ学校
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日本の何処かにあると言うサンタ育成学校、通称『S.C.S』。
「ねえ、美保」
「ん、何?郁美」
そんな学校に通っている美保と郁美は現在15歳である。
今二人は学校への通学中だ。
「今日から冬だよ、早いねえ」
「じゃあもうすぐ修行かぁ」
「修行は私が勝つんだから!!」
「私だって!!」
キーンコーンカーンコーン・・・
そんな会話をしていたら、チャイムがなり始めた。教室まであと10メートル。
「郁美!!早く行かないと遅れるよ!!」
学校のチャイムとともに教室に急ぎ足で向かっていく。
「ぎ、ぎりぎりセーフ・・・」
走ってきた二人は息が切れている。
「どこがぎりぎりセーフだ、二人とも廊下に立っとけ」
「そんな〜先生ぃ〜」
「そうですよ!!酷すぎます!!」
「うるさい、修行受けさせないぞ」
「う」「う」
修行というのはこの学校の伝統行事で、普通の高校に行きプレゼントを置いて帰ってくるのだ。
よってこの修行をクリア出来た者はサンタになれるのだ。
そして修行当日のこの日。二人は試験官の前に立っていた。
「これからお前たち二人は修行を受ける。頑張れよ」
「ハイ!!」「ハイ!!」


そして夜・・・
「高校・・・誰も居ないよね・・・」
「うん。いないいない」
二人はサンタの服を着て高校に入っていく。その姿はかなり怪しい。
そして二人は誰も居ない校舎へ・・・


「――この教室で最後?」
「うん。郁美」
そして教室を出ようとした瞬間
「アンタ達、誰?」
男の子が教室に入ってきた。おそらくこの学校の、教室の生徒。
「ヤバッ!!」
「逃げるよ美保!!」
窓から飛び出した二人。ここの教室は3階にある。
「え!!ちょっと!!」
驚いた男子生徒は窓を見た。
だが下には誰も居ない。
シャンシャンシャンシャン・・・
その鈴の音色のしたほうを向くと
「なんだ・・・あれは?」
トナカイに乗った二人のサンタクロースが見えた。


「ねえ美保」
「何?郁美」
二人はサンタ学校に戻ってきた。
「私ね・・・あの人好きになっちゃった」
「えーーーーーーーーーーーーーーー!!うそーーーーーーーーーーーー!!」
「あはははははは!!」
「ぷっ、あはははははははは!!」
二人の笑い声は学校中に響き渡った。

END
 

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