禁じられた遊び

□禁じられた遊び6 迷い猫
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店に着いて、店長に話し、さっさと、客を迎える準備をしていた。
「スカウトなんて、珍しい。」
ホスト仲間に話しかけられた。
「スカウトじゃない。売り込みだよ。」
「女性しか眼に入らないよ!」
そう自分で答えて、はたと、気が付く。あいつ、何で、俺がホストだって、分かったんだ?
いくら、俺だって、顔が売れてるほど、自惚れていなかった。

開店前のミーティング。あいつ、いるぞ?
「今日から入ってもらう。」
「レイです。よろしくお願いします。」
彼は、緊張した表情で、皆に挨拶をした。
変だ?さっき、初対面の俺の口をふさいだ、大胆さ。同じヤツか?
店長に顎で、合図され、部屋へ行く。店長室は、店の奥まったところにある。窓が一つ、事務机が一つ、あとソファーで、簡素で実直な店長らしい部屋だ。
「店長、あいつ、未成年ですよ。」
「あの手は、よく働く。あのタイプは、この店にいないし。
綺麗な人形だから。しかも、きつい眼を持っていて、隠している。いいね。
そこで悪いが、しばらく、君のマンションに彼をおいてくれ。
クラブの寮で、ばれても困るから。」
「店長!」
「俺の所、パトロンが来る。
君は、どうせ、うちで、寝てないんだろ?」
店長は、ニヤリとした。確かに、女の子の部屋に行く方が多い。
結局、捨て猫よろしく、俺の部屋にあいつを引き取ることに、なってしまった。
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