禁じられた遊び

□禁じられた遊び チェスタ
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 ソフィアカンパニーでは、新しい事業のために、会議室にメンバーが集まっていた。
ドアが開き、背の高い男が案内された。その男を見たメンバーの一人が眉をひそめた。
背の高い男は、勧められた席を無視し、歩いた。眉をひそめた男の前に、真っ直ぐに進んだ。メンバーは、何が起きたのか、分からず立ち上がった。
背の高い男は、片膝をついてしゃがんだ。そして、手品のように軽やかに、薔薇を一本取り出した。

「愛しいジュエル。私と結婚して下さい!」
「チェスタ?!」

チェスタと呼ばれた男は、ニッコリ微笑んだ。

「美しいジュエル。
私と結婚して下さいますよね」
ジュエルの手を取り、キスをした。
「Mr.…私達は、新しいプロジェクトのために、集まっているのですが?」
「おお、生涯の伴侶を得る程、重要で最優先するプロジェクトは無いでしょう。」
「チェスタ、3年も会わずに、いきなりプロポーズなんて…」
ドアが再度開かれた。
「ソフィアカンパニーの皆さん、遅れてすみません!我々ゴールドスミス社のプロジェクトを検討していただきありがとうございます。
Mr.時間の変更だなんて、騙したんですね!」
ジュエルは大きくため息をついた。
「ゴールドスミス社は貴方の弟さんの事業でしたね。」
「ジュエル、イエスと言うまで私は動きませんよ!」「今回、我々はゴールドスミス社とアポイントをとったので、貴方ではありません。」
「では、今夜のデートの約束してください!」
ジュエルは根負けした。「では、今夜のアポイントを受けましょう。」
チェスタは、もう一度手にキスをして立ち上がった。
「皆さん、お待たせしました。どうぞ、そちらのプロジェクトをご検討下さい。私のプロジェクトの成功も祈ってくださいね。」
入る時と同様に颯爽と去って行った。
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