circus -第二幕-

□#05 猛炎の将
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「ここで逃げ出すのは性分じゃないんでね。」



「えっ?」



もう既にシルフ、ケットシーたちの元にはサラマンダーの部隊が接触していて、会談出席者たちは困惑の表情だった。



サラマンダーのランス隊が構える中、キリトは弾丸のように双方の間に突撃した。



「双方、剣を引け!!」



ビリリと鼓膜が振動するほどの大声で叫んだキリト。



その後を追うようにリーファとモモはシルフの領主、サクヤの元へ着陸した。



キリトの登場にサラマンダーの部隊には困惑が走った。




「サクヤ。」


「リーファ、どうしてここに?それにそこのウンディーネは…?」


「ああ、モモはここまで一緒に来た仲間なのよ。」



『初めまして、サクヤさん。モモです。』



「とにかくここまで来たのには簡単に説明できないのよ。ただ、一つ言えるのは、私たちの運命はあの人次第ってことだわ。」



リーファ達はキリトの背中を見つめた。



「指揮官に話がある!」



キリトがそういうと、サラマンダーの部隊の奥から他のプレイヤーとは全く違う迫力のあるプレイヤーが出てきた。



「スプリガンがこんなところで何をしている。…どちらにせよ、殺すことには変わりないがな。その度胸に免じて話だけは聞いてやろう。」



「俺の名はキリト。スプリガン、ウンディーネ同盟の大使だ。この場を襲うからには、我々4種族との全面戦争を望むと解釈していいんだな。」




キリトの言葉にシルフ、ケットシー側に動揺が走った。



サクヤとケットシーの領主アリシャ・ルーの視線がリーファとモモに注がれたが、二人は手を左右に振って知らないことをジェスチャーで伝えた。



『(確かに私はウンディーネだけどさ…)』
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