circus -第二幕-
□#02 囚われの女王
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『ユイ?ユイなの…?ってことは…キリト…?』
「ママ…ママ!会いたかったです!」
「ああ…。モモ、会いたかった。」
ピクシーのユイを挟むようにキリトはモモを抱き締めた。
「あ、あの〜どういうこと?」
リーファだけが置いてけぼりになっていたことと、今は公衆の面前だということを思い出してモモは顔を真っ赤にして慌ててキリトから離れた。
『リーファ、私、この人のことよく知ってるのよ。』
「そ、そうだったの?」
「ああ。別のゲームで知り合ってな。」
SAOということは伏せて話を進めていると、"リーファちゃーん"と情けない声が聞こえてきた。
「無事だったの〜?」
「ああ、レコン。」
「はぁ…はぁ…流石リーファちゃん!ってスプリンガンにウンディーネ!?」
レコンはチャキっと自身の短剣に手を伸ばしたが、リーファが制した。
「ああ、いいのよ、この人が助けてくれたのよ。」
「えっ」
「こいつはレコン。私のフレなんだ。」
「よろしく、俺はキリトだ。」
『私はモモ。宜しくね。』
「ああ…、どもども…。っていやいやいや!そうじゃなくて!大丈夫なの!?もしかしてスパイとか…!」
「平気平気、スパイにしては天然ボケが入り過ぎてるし。」
「うわ、ひっで。」
「シグルドたちがいつもの酒場で席取ってるよ。」
「あー…、そっか。うーん…、私今日はいいわ。」
「ええっ、来ないの?」
情けない声を上げるレコンにリーファは続ける。
「うん、お礼にキリト君とモモに一杯奢るって約束してるんだ〜。じゃ、お疲れ〜。」
『私も奢ってくれるの?』
「モモはついでみたいなものよ。」
後ろではいまだにレコンが"リーファちゃーん"と情けない声を出していた。