MHA 番外編
□No.- 救え!救助訓練!
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「で、次はこちら!倒壊ゾーンです!救助訓練の一回目ということで、今回は色んな状況を経験してもらいます。
この倒壊ゾーンでの訓練想定は、震災直後の都市部。被災者の数、位置など、何もわからない状態で、なるべく多くを助ける訓練です。
8分の制限時間を設定し、これまた4人組、または5人組での救助活動を行います。
残りの16名17名は各々好きな場所に隠れて救助を待つこと。ただし、そのうち8名は声を出せない状況だと仮定します。その8名は私が指名します!」
「!それってかくれんぼ!?かくれんぼじゃん!」
「簡潔にいうと近いですね。」
その後、13号先生が一回目の4人組を発表したのだが…
「なんでつくづくデクとやんなきゃなんねぇんだよ!!しかも、武器女も一緒かよ!!」
そう、私は"かくれんぼ"訓練の"鬼"となったのだ。
『(運の悪いことに爆豪と一緒…)はぁ…。』
「ああ"!?なにてめぇ溜息吐いてんだよ!文句あんのか!!」
『滅相もございません…。』
早速突っかかってきた爆豪をなんとかあしらい終えると、轟くんが近付いて来た。
「…命。」
『あ、轟くん。』
USJ襲撃事件後、私の見舞いで病院まで来てくれて以来、轟くんとは以前よりも普通に話せるようになった。
「災難だな、爆豪と一緒で。」
『まぁ…うん…、取り扱いには慣れてきたから多分、大丈夫』
「そうか。気を付けろよ。」
それだけ言うと、轟くんは隠れて救助を待つ側なのでどこかへ行ってしまった。
――
「要救助者側が隠れて2分。それでは捜索訓練を開始します!震災直後、何が起きてもおかしくないということを忘れずに!では…、出動!!」
「よし!とりあえず散って探そう!!」
「指図すんな!俺について来い、カス共!!」
13号先生の合図と共に緑谷くんが提案をしたものの、爆豪が秒殺で却下し、挙句には"俺に着いて来い"などと言って爆風を駆使して飛んで行ってしまった。
「なんだよもう!勝手な奴だな!!」
爆豪が起こした爆風に巻き込まれたらしい峰田さんが激怒していた。
『はぁ……』
「仕方ない、とにかく視認、声が届く範囲内で四方に散ろう!救助は時間との闘い…、迅速に行こう!」
「うん!」
「おう!」
『了解です』
緑谷くんが指揮の元、単独で先に行ってしまった爆豪のことは置いておいて、それぞれ四方に散っていった。