circus -第二幕-
□#07 グランド・クエスト
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「このプレイヤーIDは…、恐らくママのお友達さんのです!」
『なっ…!本当なの、ユイ!』
「間違いありません!座標はまっすぐこの上空です!」
そう聞くとトウリは羽を生やして一気に上空へと飛んで行った。
「トウリ!!」
『待って、トウリ!』
続いてキリトやモモもトウリの後を追い、リーファは一足遅れて飛び立った。
≪ぐわぁああんん≫
トウリは雲を抜けてると運営が慌てて設置したという障壁にぶつかった。
何度も行こうとするトウリにリーファやモモが止めに入った。
「無茶ですよ、トウリ君!」
『トウリ、今はダメだよ!』
「行かなきゃいけないんだ…!どうしても…!
」
「私も警告モードで呼びかけてみたのですが…。」
ユイはモモの手の上にちょこんと座り、しょんぼりとした様子で喋った。
キリトやトウリが再度障壁に向かって攻撃しようとしたとき、キリトが動きを止めた。
『キリト…?』
キリトが目を凝らしていると、上空から何かが落ちてきた。
トウリがそれを取ると、それは何かのカードのようなものだった。
「リーファ、これなんだか分かる?」
キリトの問いかけにリーファはトウリの隣まで飛んできた。
「ううん、そんなアイテム見たことないよ。」
キリトはトウリからそのカードをもらうと、タップしてみたり、スライドしたりしてみた。
が、なにも起こらなかった。
「これは…、システム管理用のアクセスコードです!」
「ッ!これがあればGM権限を行使することができるのか!?」
トウリの問いかけにユイは小さな頭を横に振った。
「いいえ…、ゲーム内からシステムにアクセスするには対応するコンソールが必要です…。私でもシステムメニューは呼び出せないんです…。」
「そうか…。でも、そんなものが理由もなく落ちてくる訳がないもんな。これは多分…」
「はい!これは多分ママのお友達さんが私たちに気付いて落としたんだと思います!」