circus -第二幕-
□#06 アルヴヘイムの真実
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「わぁあああ!!!」
『すごい…綺麗…』
「世界樹…。」
三者三様の反応を示した3人の目の前には世界樹の根元、央都アルンがあった。
「間違いない、ここがアルンだよ!アルヴヘイムの中心、世界最大の都市…!」
「ああ、ようやく着いたな。」
「私、こんな大きな街に来たの初めてです!」
ユイもキリトの胸ポケットから出て、アルンの輝きに魅了されていた。
「私も…、鉱物灯の光がまるで星屑みたい…」
感動していると、パイプオルガンが重なり合ったような警告音が鳴り響いた。
「≪本日、1月22日、午前4時から午後3時まで定期メンテナンスのため、サーバーがクローズされます。プレイヤーの皆さまは10分前までにログアウトをお願いいたします。繰り返します…≫」
女性のアナウンスと共に定期メンテナンスの警告がされた。
「ふぁあああ…」
リーファは大きな欠伸を一つ、した。
「今日はここまで、だね。」
「一応宿屋でログアウトしよ。」
「ああ。…さっ、宿屋を探そうぜ!俺もう素寒貧だから、あんま豪華じゃないところがいいな。」
『かっこつけて領主さんたちに全財産渡すからよ。』
「そうよ。宿代くらい取っておきなさいよね!」
「はははは…」
返す言葉もないようでキリトは笑って返した。
「パパはああいってるけど、近くに安い宿屋ある?」
リーファはユイに尋ねた。
「うーんと…、あっちの降りたところに激安のがあります!」
「激安かぁ…」
リーファは苦笑するも、キリトは"早く宿屋に行こうぜ"と先を急いだ。