circus -第二幕-

□#05 猛炎の将
9ページ/9ページ





「なんだかさっきまでの出来事が嘘みたい…。」



「全くもう…浮気はだめって言ったです!パパ!ママも怒って当然です!」



ユイがキリトの胸ポケットから飛び出した。



「な、なにをいきなり…」


「領主さんたちにくっつかれた時、どきどきしてました!」


「そりゃ男ならしょうがないんだよ…。」


『男ならしょうがない、ねぇ…』


「モモもなんだよ…」


『別に〜?』


ユイがモモの肩に乗り、モモもはぐらかすように言いあっていると、リーファが口を開いた。



「ね、ねぇ、ユイちゃん。私はいいの?」


「リーファさんは大丈夫みたいです。」


「な、なんで!?」


「んー…、リーファってあんまり女の子って感じがしないんだよな。」


「なっ、ちょ…それってどういう意味!?」



リーファは腰の剣に手を添えながらキリトに近付いた。



「いや、親しみやすいっていうか…、いい意味でだよ、うん。」



そういうとキリトは空へと逃げた。



『あ、逃げた』



「さ、そんなことより、さっさとアルンまで飛ぼうぜ!陽が暮れちゃうよ!」



「あ、こら待ちなさい!」



リーファとモモもキリトを追いかけるように飛び立った。
次の章へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ