circus -第二幕-

□#03 世界樹へ
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「パパとママは私を助けてくれたんです。俺たちの子供だって…。そういってくれたんです。だからパパです。」



「…パパのこと好きなの?」



「リーファさん、"好き"ってどういうことでしょう?」



「ど、どうって…」


リーファはモモの視線を送るがモモはキリトの肩に凭れかかったまま瞳を閉じていた。



「えっと…、いつでも一緒にいたい、一緒にいるとドキドキわくわくする…、そんな感じかな。」




するとリーファは何か思い出したのか、顔を真っ赤にして顔を左右にぶんぶん振った。



「リーファさん、どうしたんですか?」



「な、なんでもない!」



「なにがなんでもないって?」



「うわっ!!」



『おかえり、キリト。』



「お帰りなさい、パパ。今リーファさんとお話をしていて…」



「うわぁあああ!!なんでもないったら!!」



リーファはユイが言おうとしていたことを遮って手をぶんぶんと振った。




「ず、随分と早かったね。ご飯とか大丈夫だったの?」



「うん、家族が作り置きしておいてくれたから。」



「そっか、じゃあ、そろそろ行こうか。」



『はーい…ん?』



「おう。…ん?」



飛ぼうと羽を出した私とキリトはふと周りをきょろきょろと見渡した。



「どうかした?」


「ん、いや…」


『なんか見られていた気がして…。』


「ユイ、近くにプレイヤーはいるか?」


「いいえ、反応はありません。」


「うーん…、ひょっとしたらトレーサーがついてるのかも。」


『トレーサー?』


「追跡魔法のことよ。たいがいちっちゃい使い魔の姿で術者に対象者の位置を教えるの。」



「解除とかできないのか?」



「トレーサーを見つけられればできるけど…。術者の魔法スキルが高いと対象との距離もとれるからこの場所では不可能ね。」



「そうか…。まぁ、気のせいかもしれないしな。とりあえず先を急ごうぜ。」



「うん。」



『ええ!』



3人が空を羽ばたくと、森の影でコウモリがパタパタと飛んでいた。



それと同時に何人ものプレイヤーが動き出した―――
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