circus -第二幕-
□#03 世界樹へ
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――2025年、1月21日
私が≪アルヴヘイム・オンライン≫にログインすると、丁度キリトとリーファが挨拶していたところだった。
『ちょうどいいタイミングかな?』
「そうね。」
「俺の装備もちゃんとしたのにしないとな…。モモはもうそれでいいのか?」
『私はキリトより先に始めたからね、装備は整ってるわよ。リーファに付き合ってもらったしね。』
「それじゃあ、キリト君の装備を揃えに、武器屋さんに行こうか。」
『あ、そうそう。トウリが合流するのはルグルー回廊の辺りだって。メッセージが来てた。』
「あのスプリガンの男性プレイヤーだったわよね。強いの?」
『私の師匠みたいなものよ。』
「トウリもこのゲームの中にいるのか!?」
『そう。ログアウトできないけどね…』
「そうか…トウリもここに…」
「さっ、早く武器屋さんに行こ!夜までには森を抜けたいし!」
――――
キリトが選んだ剣は自分の身長ぐらいはあろうかという大剣だった。
大剣に背負われているようなキリトの姿に私とリーファはくすくすと笑った。
買い物を済ませると、私たちは≪スイルベーン≫の真ん中にある塔までやってきた。
「なんで塔に?」
「あー、長距離を飛ぶときは、塔のてっぺんから出発するのよ。硬度が稼げるから。」
「ほーう、なるほどね。」
キリトは先日塔にぶつかった所為か、渋い顔をしていたが、私とリーファが背中を押して中に無理矢理入らせた。
「さ、こっちこっち。」
リーファが私とキリトの手を引っ張っていると、"リーファ"とこちらを引き止めるような声がした。
「こんにちは、シグルド。」
「パーティーから抜ける気なのか、リーファ。」
「うん、まぁね。」
「残りのメンバーに迷惑がかかるとは思わないのか!」
「パーティーに参加するのは都合のつく時だけで、いつでも抜けていいって約束だったでしょ?」