circus -第二幕-
□#02 囚われの女王
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――2025年、1月20日
モモはリーファがログインしているのを知り、シルフの領地≪スイルベーン≫まで飛んできた。
時々小休憩を挟みながら飛んだものだから、リーファと会えなかったらどうしようかと思ったが、杞憂だったようでいまだにリーファはアルヴヘイム・オンラインにInしているようだった。
≪スイルベーン≫に着くと、早速フレンドリストからリーファにメッセージを送ろうとしたその時――
≪ドーンッ≫
大きな爆裂音が聞こえて、モモは慌ててメッセージを送る手を止めて、外に出て様子を窺った。
≪スイルベーン≫のシンボルともいえる中央の塔の真下に土煙が立っていた。
野次馬と一緒にそこを覗き込むとそこには真っ黒の装備のプレイヤーと見慣れた金髪の女性プレイヤーがいた。
『リーファ!』
「ああ、モモ。約束してなかったのに、よくここに来るって分かったわね。」
『ほとんど勘だけど、今日はパーティー組んで狩りするって言ってたし、終わったら打ち上げするだろうしと思って。』
「その推察力には脱帽するわ。」
『ふふっ、お褒め頂き光栄だわ。』
その後"ぷっ"とリーファが噴き出して、二人で笑い合ってると、視線を感じた。
「あの〜、リーファさん…?この人は…」
「ああ、紹介するわ。モモよ。強さはキリト君並みだと思うわ。」
「モモ…?もしかしてモモなのか…?」
「ママ!」
キリトが唖然としていると、キリトの胸ポケットからナビゲーションピクシーとしての姿のユイが飛び出してきた。