circus -第一幕-

□#13 紅の殺意
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――――2024年、10月20日
第75層、コリニア




円形の闘技場のような建物には観客席まで用意されており、今回のデュエルをするにはうってつけの場所だった。



「もう、バカバカバカ!なんであんなこと言うのよ!」



『私たちまで巻き込まれちゃったじゃない!



「悪かった、悪かったってば。つい売り言葉に買い言葉っていうか…。」



「この間キリト君の≪二刀流≫を見たときは、別次元の強さだと思った。でも、それは団長のユニークスキルだって…。」



「まぁ、俺も間近で何度か見たよ。攻防自在の剣技、≪神聖剣≫。攻撃もそうだが、特に防御力が圧倒的だ。」



「団長のHPバーがイエローゾーンに陥ったところを見た者はいないわ。あの無敵っぷりはゲームバランスを超えてるよ。」



「分かってる…。」



「どうするの?負けたら私がお休みするどころか、キリト君が血盟騎士団に入らなきゃいけなくなるんだよ!?」



「まぁ、簡単に負ける気もないさ。」



『キリト…』



「モモ、そんな顔すんなって。大丈夫だから。」



モモの強張った表情を見て、キリトはモモの頭にぽんと手を置いた。
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