MHA 番外編
□No.- 救え!救助訓練!
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敵連合によるUSJ襲撃事件から4日後…
私たち1-Aは再びUSJに訪れ、先日できなかった救助訓練を行うことになった。
「まぁ、あんなことがあったけど、授業は授業!という訳で救助訓練、しっかり行っていきましょう!」
指揮を執るのは、先日の襲撃事件を怪我を負っていたスペースヒーロー13号先生だった。
「13号先生、もう動いて大丈夫なんですか?」
「ちょっと背中がめくれただけさ。先輩に比べれば、大したことじゃないよ。」
『(背中がめくれるっていうのも、十分大したことだと思うのだけれど…)』
プロヒーローとしての意識なのか、教員としての意識なのか、その根性には感服した。
「授業を行えるならなんでもいい。とにかく早く始めるぞ。時間がもったいない。」
包帯ぐるぐる巻きの相澤先生は、合理的に授業を進めたいらしく、早々と階段を下りて行こうとした。
そこへ緑谷くんがオールマイトのことについて質問したのだが、相澤先生は"ほっとけ、あんな男"と一蹴。
いつにも増してオールマイトのことを邪険に扱う相澤先生の態度に私も緑谷くんも首を傾げた。
――
「では、まず山岳救助の訓練です!」
私たちは入り口ゲートから移動し、山岳エリアにやってきた。
「訓練想定としまして、登山客3名が誤ってこの谷底へ滑落。1名は頭を激しく打ち付け意識不明、もう2名は足を骨折し動けず救助要請、という形です。」
切島くんと上鳴くんがその谷底を覗き込むと、悲鳴を上げた。
「う、うわぁああああ!!ふっけぇええ!」
「2名はよく骨折で済んだな、おい!!」
「切島くん!上鳴くん!何を悠長なことを言っているんだ!」
そこへ飯田君がフルスロットルで注意をし、谷底に向かって"大丈夫ですか!!"と声を掛けているが、まだ谷底には誰もいない。
「じゃあ、怪我人役はランダムで決めました!」
最初の組の怪我人役は、緑谷くん、麗日さん、飯田くんだった。
『(よりにもよって、すごく意気込んでた3人…)』
怪我人役の3人が谷底へ下りて行ったのを確認した相澤先生が振り返った。
「よし、まずは救助要請で駆け付けたと想定し、この4名だ。そこの道具は使っていいこととする。」
その4名は…
轟くん、常闇さん、八百万さん、そして…
「おい!!どうして俺がデクを助けにゃならねぇんだ!!」
爆豪。