circus -第二幕-

□#12 湖の女王
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「あ、じゃあ、私もあれが欲しい。≪光弓シェキナー≫。」



「きゃ、キャラ作って2週間でレジェンダリー・ウエポンをご所望ですか…」



『すごいわね…、シノン…。私も何かレジェンダリー・ウエポン欲しいかも』



「モモまで乗っかるなよ。」



「リズが作ってくれた弓も素敵だけど、できればもう少し射程が…。」



「あのねぇ、この世界の弓ってのはせいぜい槍以上魔法以下の距離で使うものなの。100m離れたところから狙おうなんてことするの、シノンくらいだよ。」



「欲を言えばその倍は欲しいところね。」



シノンがそういうとリズは苦笑いを浮かべた。




――――



「たっだいまー」



「お待たせー」



「あ、お帰りなさい。」



『お帰り、二人とも。ありがとうね、ポーションの調達。』



「おー、待ちかねたぜ。」



ポーションの調達に行っていたリーファとアスナが帰ってきた。



「買い物ついでに情報を収集してきました。まだあの空中ダンジョンに到達したプレイヤー、またはパーティーは存在しないようです。パパ。」



「へぇ、じゃあなんで≪エクスキャリバー≫がある場所が分かったんだろう?」



「それがどうやら私たちが発見したトンキーさんとのクエストとは別種のクエストが見つかったようなのです。その報酬としてNPCが提示したのが、≪エクスキャリバー≫、だったらしいです。」



「しかも、それあんまり平和そうなクエストじゃなさそうなのよ…。」



買ってきたポーションをテーブルに並べながらアスナが言った。



「おつかいや護衛系じゃなくて、モンスターを何匹倒せっていうスローター系。おかげでヨツンヘイムはポップの取り合いで殺伐としてるって。」




「そりゃあ、確かに穏やかじゃないなぁ。」



「でもよぉ、変じゃねぇ?≪聖剣エクスキャリバー≫ってのはおっそろしい、邪神級モンスターがうじゃうじゃいるダンジョンのいっちばん奥に封印されてるんだろ?
それをNPCがクエの報酬に提示するって、どういうこった?」



「言われてみればそうですね…。」



シリカも相棒、ピナの頭を撫でながら疑問を口にした。
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