circus -第二幕-

□#05 猛炎の将
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「ウンディーネとスプリガンが同盟だと…?確かにウンディーネもいるようだが…。護衛の一人もいない貴様やあやつが大使だというのか?」



「ああ、そうだ。この場にはシルフ、ケットシー両陣営との貿易交渉に来ただけだからな。だが、会談が襲われたとなれば、それだけじゃ済まされないぞ。
4種族で同盟を結んで、サラマンダーに対抗することになるだろう。」



「たった一人、大した装備も持たない貴様をにわかには信じるわけにはいかないな。
俺の攻撃を30秒耐えきったら、貴様を大使として信じてやろう。」



「随分、気前がいいね。」



キリトはサラマンダーの指揮官と同じ高さまで飛ぶと剣を構えた。




「まずいな。」



「えっ?」



「あのサラマンダーの両手剣、≪魔剣グラム≫だ。両手剣スキルが950ないと装備できないと聞くが…」



「きゅ、950!?」


サクヤの言葉にリーファは驚きの声を上げた。



「ああ。あれを装備しているということは、あいつが"ユージーン将軍"だろう。知ってるか?」


「な、名前くらいは…」



『私は初耳。』



「サラマンダーの領主"モーティマー"の弟、リアルでも兄弟らしいがな。智の兄に対して武の弟―。純粋な戦闘力では、全プレイヤー中、最強と呼ばれている。」



「『全プレイヤー中最強…』」



「キリト君…」



『キリト…』


雲間から太陽の光が差し込んできてユージーン将軍の魔剣グラムはきらっと光った瞬間、ユージーン将軍はキリトに突っ込んだ。



キリトは大剣で受けようとしたが、すり抜けてキリトはダメージを負って、吹っ飛ばされた。




「魔剣グラムには≪エセリアルシフト≫っていう剣や盾で受けようとすると非実体化してすり抜けてくるエクストラ効果があるんだよ!」



「そんな無茶苦茶な!!」



『チート並みね…』



キリトは直ぐお返しとばかりに大剣をユージーン将軍に押し付けた。
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