キミ時雨
□1 目が覚めて
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さむい
そりゃそうだ、何年かぶりの大雪の中身寄りのないガキが独りぼっちで
まともな服も着ないで
身の丈にあわないこんなナマクラ刀、あったって所詮おまんまにはありつけないんだ
「はぁ……、腹へったなぁ……」
あの時は自分が間違っているなんて微塵も思わなかった
しかし今現在、死にかけているわけで
となると私の判断は間違っているのだろうか
「もう、ダメかもな……」
雪は降り続いて、全てを飲み込んでいく
あぁ、この雪に溶けていっそ……
「おい、何やってんだボウズ」