キミ時雨
□2 語る必要もない位暇な日常
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近「俺の名前は近藤勲。お前の名前は?」
お腹が一杯になるころ、目の前の男が名乗ってきた。
人間腹をくくればどうにかなるようで、私は自分の名前を臆せずに名乗った。
今思えば、近藤さんだからなせる所業だなぁとつくづく思うが。
近「そうかそうか、多々良ツバメというのかー。いい名前だなっ!!」
「はぁ……」
近「あ、ここに替えの服と水置いておくぞ。何か会ったら遠慮なく呼んでくれ。それから……」
「え?いや、お気づかいなく。この辺でおいとまさせていただきますので……」
近「おいおい、そんな熱でどこに行こうってんだ」
「え、熱?」
意識してみると、なるほど体が熱いし頭がぼーっとする。
それに世界がなんか回っているような……ってあれ!?ホントにまわってるよ
「ううん……」
バターン!!
近「おい!しっかりしろ!おい!!」