蓮和物語

□第2話
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お昼すぎにヒラヒラと蓮和隊隊舎に舞い込んで来た地獄蝶。

「あ、地獄蝶」

それは由衣の机に積み上げられた書類の上に止まった。

《至急、蓮和隊隊員西島朝陽を連れて一番隊に来るように》

用件を伝えると、地獄蝶はヒラ
ヒラと出て行った。

「何だったんだい?」

「「今すぐ朝陽を連れて一番隊に来るように」だってさ」

それを聞いた朝陽は、飲んでいたお茶を吹き出して叫ぶ。

「俺がァ!!?」

「うん」

「何でだよ!!」

「それを聞きに行くんだろう?」

護は、朝陽#に彼の斬魄刀を手渡した。

「…そうだな」

渡された斬魄刀を腰に携えるのを確認した由衣は部屋の扉を押す。

「それじゃあ、行ってくるよ」

「行ってきまーす」

「気を付けて行っておいで」

「朝陽は2度と帰ってくんな」

「んだと!!?」

「黙れ、お前等」

相変わらずの3人に、護は呆れたように笑い、由衣は楽しそうに笑った。










目の前には長い髭で威厳のある山本元柳斎重國総隊長。由衣と朝陽は一番隊舎に来ていた。

しかし挨拶をしても中々本題を切り出さない総隊長に由衣は訊ねる。

「総隊長。何故…」

「お主の言いたい事はわかっておる。何故主等を呼んだか…であろう?」

「…うん」

すると総隊長は朝陽に視線を移す。

体を強ばらせた朝陽のこめかみを汗が伝った。

「西島朝陽」

「はっ…はい!!」

「お主に任務を与える」

「に、任務…」

「十三番隊隊士朽木ルキアと共に現世駐在任務に当たれ、出立は3日後じゃ。よいな?」

「…は、はいっ!!」

裏返った声で元気よく返事をした朝陽から由衣に目線を移す総隊長。

「風浦隊長」

「…はい」

「お主にはこの任務の責任者になってもらう。毎日西島隊士と連絡を取り合い、状況を把握しておくように」

「はい」

「もう戻って良いぞ、急に呼び出してすまなんだな」

「はい、では失礼します」

「…失礼します」

頭を下げて一礼した由衣と朝陽は、一番隊舎を出て行った。











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