テニスコート
□6.スネイク
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日曜日。
大音量の着信音で目が覚めた。
誰だよ休みの朝に。
「もしもし」
「ちょっとひろし!あんた何してんの!?」
これまた大音量の朋ちゃんの声が、鼓膜を打つ。
「なにって、今日休み…」
「だったら今すぐ学校に来なさい!リョーマ様の試合があるんだから!」
「え〜?それってランキング戦のこと?」
なんで部員でもないのに知ってるんだ、この子は。
「午後一番に、2年生のレギュラーと試合するのよ!とっとと来なさい!」
ピッ!−
一方的にまくしたてられて、仕方なしに私も通話をやめる。
何も午後からの試合を朝一番に誘わなくてもいいのに…。
恨めしいような気持であくびをすると、時間を確認した。
「あれ、もう12時だ」
急に意識の覚醒した私は、腹ごしらえもそこそこに、慌てて家を飛び出した。
2年生と試合って言ってたよね。
(もしかして、海堂先輩だったりして…)
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