テニスコート

□6.スネイク
1ページ/4ページ


日曜日。

大音量の着信音で目が覚めた。

誰だよ休みの朝に。

「もしもし」

「ちょっとひろし!あんた何してんの!?」

これまた大音量の朋ちゃんの声が、鼓膜を打つ。

「なにって、今日休み…」

「だったら今すぐ学校に来なさい!リョーマ様の試合があるんだから!」

「え〜?それってランキング戦のこと?」

なんで部員でもないのに知ってるんだ、この子は。

「午後一番に、2年生のレギュラーと試合するのよ!とっとと来なさい!」

ピッ!−

一方的にまくしたてられて、仕方なしに私も通話をやめる。

何も午後からの試合を朝一番に誘わなくてもいいのに…。

恨めしいような気持であくびをすると、時間を確認した。


「あれ、もう12時だ」


急に意識の覚醒した私は、腹ごしらえもそこそこに、慌てて家を飛び出した。


2年生と試合って言ってたよね。


(もしかして、海堂先輩だったりして…)







次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ