□望まない明日
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人間と言う生き物はとても繊細で、弱い。




そして別れが辛く、受け入れられない癖して、また新たに人は人と出会うのだ。。







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【望まない明日】






調査兵団の兵士長であるリヴァイは、乱暴にジャケットを脱ぎ捨てソファーに倒れ込んだ。



今日も過激な調査でリヴァイは数名の部下を壁外で亡くしているが、皮肉な事に彼にとっては調査で仲間を失わない日の方が珍しいのである。



しかし、それでも調査し続けるのが彼の所属する調査兵団の役目なのだ。。




いつもならシャワーを浴びて、着替えをしてからベットで横になるが、疲れきった彼はその場で目蓋を閉じた。


清潔、潔癖が絶対のリヴァイが着替えを怠る程疲れていると言うのは相当な子供だと言える。










翌朝



「…チッ そのまま寝ちまったのかよ」



汚ねぇと自分自身に舌打ちをしたリヴァイは、時間を確認して衣服を脱ぎ出した





「…クソ…時間がねぇな」





そして、昨日入り損ねたシャワーを浴びて着替えをしてたら部屋にいつもの様にノックが鳴り響く



___コンコン



「失礼します…リヴァイ兵長!エルヴィン団長が…あ!!!」




ノックと同時に扉を開けたのは調査兵団でリヴァイの部下である名無しさんだった。


彼のリヴァイの鍛え上げられた裸体を目の前にして、言葉が詰ると同時に目を逸らした名無しさん。そんな視線に困る様子の部下に、リヴァイは声をかける




「…名無しさんか、今行くところだ」




「す、すいません、、兵長」



「いやいい」



恥ずかしそうに背を見せる名無しさん。そんな彼女とは真逆に、リヴァイは何も気にせず着替えを進めてゆく




「それより名無しさん、明日の壁外調査にお前も行くのは決定事項なのか?」




「あ、、えっと、はい!調査の続きに私も参加させて頂く事ととなりました!!」




リヴァイはシャツのボタンを止める手を止め、一瞬顔を歪ませる。それは彼女が調査に出る事への不満の意味なのかは定かでは無いが



リヴァイは何食わぬ顔で早々に着替え、エルヴィンのいる団長室へと名無しさんと向かった。



団長室への慣れたを歩くこの時間でさえも、リヴァイは1秒1秒が重く苦しく感じていた。今ここにある当たり前の時間…それはとても尊いものだと感じるようになったのは、いつからだろうか…。




「遅かったなリヴァイ」


「あぁ、すまない」




エルヴィンは、手に持っていた用紙をリヴァイと名無しさんに差し出すと、勢いよく立ち上がった。


「それは明日の隊列表だ。きっと人類の第一歩となる事は間違えない!!」



エルヴィンがとても気合が入っている事は、声を聞くだけでわかるものだ。きっとそれほどに明日の調査の続きは、彼にとっても特別なものなのだろう



「じゃあ、昨日の洞窟にまた入るんだな」


「あぁ、きっとあの中には人類にとっての進歩となる何かが隠されている筈だ。そのために明日は残っている兵を全て動員する。」



リヴァイは『全ての兵』と言う言葉に反応をし、エルヴィンの目を睨み見るが、エルヴィンの目は真っ直ぐに、人類の未来だけを見据えていた。



(…こいつには…感情はねぇのか)


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