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□秘密
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「ねぇねぇねぇ、名無しさんちゃん!!」
名前を呼ばれたので振り向くと
そこには分隊長のハンジさんがいた。
‥‥分隊長が来るとは
緊急の指令?!
いや、違う………
様子を見れば一目瞭然、どうやら緊急の指令ではないようだ。
「ハンジさん‥‥今日は何ですか?」
緊急で無ければくだらない用事だ…と思いながらも、私はハンジさんに『用件は何か?』と聞いてみた。
「そんな嫌な顔するなよ〜、調査だよ、調査!!」
顔に出したつもりはなかったが、嫌な雰囲気
を出してしまっていたようで…ハンジさんは首を横に振りながら苦笑いをしていて、少し申し訳なく思ってしまう。
でも、緊急の要件以外はいつも変な用事ばかりだし、多少は嫌な顔されたって仕方がないと私は思うんだけど‥。
まぁ、ハンジさんは今日はしっかりと羊皮紙とペンを両手に持っていているし、多少は真剣な話だろう‥‥
なんて思った私が馬鹿だった。
…
…
「じゃあ、名無しさんちゃん、私の質問が終わるまで席を立つことは許さないからねっ」
「‥‥‥え、いや、ちょ!」
ハンジさんは逃げようとする私の腕を捕まえて、離そうとしない
「大丈夫大丈夫、変な事聞かないからっ」
両手で私の手を握りしめ、キラキラと輝く目で私を見てくるハンジさん
‥‥ああ、またいつもの内容だろう…と、私は諦めハンジさんを見つめ返した。
「‥で?‥リヴァイ兵長の何を知りたいんですか?」
そう私が聞くとハンジさんは嬉しそうに「わかってるねぇ!それなら話は早いよ〜」と、言い羊皮紙に箇条書きの点を書き始めた
「じゃあっ!率直に聞くねっ」
「‥‥はい、どうぞ」
「名無しさんちゃん、リヴァイと同棲始めて3ヶ月が経つけど‥どう??なんか嫌なところとかさ、リヴァイのマル秘的なの教えてよっ」
‥‥‥
‥‥はぁ
こう来ると準備はしていたがいざ聞かれると、どう答えていいのかわからなくなってしまう
確かに同棲を始めて
沢山の事を知ったし、見てきた。
その、ありのままのリヴァイ兵長を‥‥‥
‥私しか知らない兵長を……
他人に知られたくない気持ちもある。。
自分だけが知ってるって言うのも
幸せを感じるじゃないですか
そう考え、私はきっぱりと
断った。
「…ハンジさん、嫌ですっ!」
断ったが、私は…ハンジさんの威力には勝てる筈などなかった