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□遊び人
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世間が思っている『タークスのレノは遊び人』
そのイメージは本当に合っているのだろうか
そして世間が思っている『ななしさんは純粋、ピュア』なんて固定概念は本当に間違っていないのだろうか?
外見……スーツの着こなし、髪色もド派手なレノは印象からして世間的にイメージも何もかも終わっている
逆にその外見から言うのなら、スーツも着こなし方が上品で、髪も毎日綺麗に整えられているとかなんとか……。世間からは『かわいい初心な女の子』なんて言われているななし
しかし実際のところ
恋愛の部分なら、レノは本当に自分が愛する人としか付き合う事はしないし、浮気なんて絶対しない超真剣型
逆にななしはイメージとかけ離れ、とりあえずカッコよければ付き合ってみて、他に目移りしたら乗り換えるのが主流だった。
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そんなある日のタークスオフィスにて。
レノは皮肉を込めてななしに声かけた
「お前また男変わっただろ。もうそろそろ特定の男作ったらどうなんだ?」
するとななしは『余計なお世話だ』と怒り始めてしまい、たちまちオフィス内は険悪な空気が漂い始めたのだった。
「なーんか先輩達って、イメージと真逆っスよね」
「あ?どう言う意味だよイリーナ!」
「レノ先輩の方が、女ったらしだと思ってたんスけど…」
「じゃあ私が男好きって思ってるの?」
ななしの威圧的な声に、小さく謝罪したイリーナは「あー、、っと、警備警備!」と銃を持ってオフィスを出て行った。
それからまた暫くした日、
レノは、また新しい訓練兵とななしが仮眠室に入り込むのを目撃してしまい、その足を止めた。
(はぁ……朝から嫌なもん見ちまったな)
レノはくるりと方向転換し、別に行きたくもない自動販売機のあるフロアへ向かってゆく。
そして缶コーヒーを選び、飲みながら先程の光景を思い出した
______…やっぱ、気持ち伝えても俺も遊ばれちまうのか?
なんならいっそ、俺とも遊んで欲しいって言ってみるか?なんてなぁー。
つーかなんか俺こんな事考えてて女々しすぎねぇか?、まず、なんでななしはすぐ新しい男に乗り換えるんだよ……____
「レノ先輩、ななし先輩が好きだったんスね」
「……お前どこから沸いたんだよ、と」
いきなり現れたイリーナにレノの心音は一瞬止まる。
更に言えば先程まで考えていた思考が全て口からだだ漏れだったらしく、レノを哀れむようにイリーナは頷いていた
「はぁー。全部聞いてたのかよ…。んな事より警備はどうした?警備」
「へへっ、警備は後で行きますよ!そういえばななし先輩夢中になれる男性がいないって言ってましたよ」
「夢中?」
「とりあえず好きになれるかもって告白される度に付き合ってるらしくて、ダメなら乗り換えてるとかなんとか、、。」
「へぇー。んじゃ俺が告ったらアイツ乗り換えてくれんのか、と」
「…保証はないっスけどね」
イリーナの言葉にニヤリと笑ったレノは、その日のうちにななしに気持ちを伝えたのだった