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□飼い主の責任*微裏
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俺は初めてペットを飼った。
ペット飼う=餌とか風呂とかめんどくせぇ。毎日構ってやらなきゃいけない。兎に角癒し以外にメリットはない気がする以前に、俺がタークスである以上、ちゃんとしてやれる保証も、ない?
だから、生き物なんて飼うつもりは全くなかった筈なのに…。
俺はザックスの飼っていた猫が夜の街をふらふら歩いてるのを見つけて、勝手に拾って持ち帰ってきた。
どうせザックスの奴は『最近帰ってこない』『逃げた』みたいな事を言っていから、俺は勝手に連れ帰る事に罪悪感はなかった。
元々ザックスが離し飼いをしているのが悪い。
俺は街などで見かける度に気になっては、餌を与えたりと気にかけてた事もあり、連れ帰っても威嚇もされなかった。
拾ったからにはまず、汚れを落とさなきゃいけない
「まずは風呂入れねぇとな。ザックスの匂いが染みついてて胸糞悪いぞ、と」
「ねぇ、やめてよその動物扱い」
「喋んなよ。お前はペットだろ」
風呂が嫌で暴れ出したななし。俺は肩から落ちないよう抱える力を強くした。
「私ペットじゃない。ねぇレノなんなの?強引に連れてきたと思ったら、風呂とか…」
「俺はただ、ザックスが脱走したって言ったから拾っただけだぞ、と。今日から俺がお前の飼い主だからな」
「脱走?ってかザックスとは合わなくて普通に別れただけなんだけど……。それでなんで私がレノの家に連れてこられる必要があるのよ」
ななしは俺の肩の上で怒り、ずっと喋っている。
そんな事を構わず、俺は浴室にななしを置き、シャワーを全開にしてやった。
「やぁ!!!服濡れるって!何すんのよ」
「そのまま全部濡らしちまえよ」
着替えもないのにどうするんだ!と騒ぐななしと一緒に、俺もスーツのままシャワーの湯を浴びた。
「最悪。。…レノは私をどうしたいの?セックスがしたいわけ?」
お湯でびしょ濡れのななしは、俺を睨み見る。
その睨んだ顔も、濡れた髪、唇が堪らない。
「お前を飼う。」
「はぁ……だから動物扱いしないでよ」
俺は濡れたスーツとワイシャツを脱ぎ捨て、同時にななしの衣服も剥ぎ取った
「…や…」
「洗ってやるぞ、と」
「…ん、レノ」
ゆっくり何度も唇にキスをしながら、身体に泡を付けてやれば、ななしも俺に合わせて、舌を絡めてきた。
「俺はザックスみたいに離し飼いはするつもりねーからな」