□眠り
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「ねぇレノ、別れよ」




私は何かと寂しくなれば
レノに別れようと言葉を発してきた。



本当は、別れたくないし、
大好きなのに、おかしいよね。



でも、別れようと告げれば、レノは私に別れたくない!って必死になってくれるし……おまけにその話し合いをしてから暫くの間は浮気やめてくれる



それに私のために美味しいもの買ってきたって早く帰ってきてくれたり、


すごくすごく私に尽くしてくれるから。



別れの言葉は、私にとっては魔法の言葉になってしまっていた。





でも。。






「ねぇレノ、別れよ」



今回は違っていた。





「…あーそうだな、と。俺もお前の事疲れたしちょうど良いんじゃねぇか?」


きっと今回も、別れたくない!とか
チャンスくれよ、とか言ってくれると思ってから



『そうだな』なんて簡単に言われたことがとても悲しかった


絶対にレノは私に別れないとか、チャンスくれとか言うと思ってた……


 

「レノ…本当に別れるの?」



「ぁぁ、もう俺も1人なりたいし」



私は別れを自分自身で告げてしまった事に、胸が苦しくて、泣いてしまいそうだった




この時に、やっぱり考えなおそうとか、否定的な言葉を言えれば良かったんだろうけど



何も言い出せなかった。。




もうここまでなってしまったら
仕方ないよね。





それから二週間もしないで
レノには新しい恋人ができていた。



もうレノの私に対しての態度は
元恋人でも……友達ですらもない。。



本当の赤の他人にとる態度。




なんか



そんな小さな事でも
とても悔しかった




だから私はレノの前であえて男性と仲良くしてみたり、元彼と二人でレノの近くを歩いてみたり


あの手この手で気を引こうしたけど。。


一切レノは、私に見向きもしなかった。





もう、完全に
レノ と私は終わりなんだ。。。



そう思って悲しくなる度に、寂しさからビルから飛び降りてしまおうかとか
 


電車に飛び込んでしまおうかとか




馬鹿な考えをしては、
刃物片手に何度も1人で泣いていた。



人はこんな私をメンヘラと呼ぶだろう。




気を引きたいんだもん。


だって。





レノを愛してた。



今でも愛してる




私はレノのいなくなった世界に
もう何も未練はない。



そして薬を大量に買い込み

何も考えずに全てを飲み込んだ。





そして



大好きなレノを想いながら


深き自宅で眠りについた




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