□夏の海の出会い
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「いい天気だな、と」



休暇でコスタ・デル・ソルのビーチに相棒と来ていたレノは、サングラス越しに海を眺めていた。



キラキラと輝く海面、そして海の中をキャッキャと動くスタイルの良い水着の女性たち。



たまらない…とレノは空を見上げる




「最高の休暇じゃねーか。しっかし暑すぎねーか?」




身体を焼こうと海パンで寝転がっていたレノ


が、しかし日差しが暑すぎて日焼けを断念し近くのバーに行くと言い始める



「おいルード!、俺はちょっとあっちで飲んでくるぞ、と。やっぱお前は一人で焼いてろ」



「そうか」



身体を焼きたいと言い出したのはレノだろ…と言いかけたルードだが、無言でサングラスの位置を直すだけだった。

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海のバーに入店するなり、レノはマスターにおすすめをくれよと頼みこむ



「こちらになります」



差し出された海のように青にカクテルを片手に休暇を満喫していたレノの横にいるのは水着の若い女性達。


嫌でも話の内容は聞こえてくる。





「アイツもう許せねぇ。だからこれは罰よ」


「ななしってちょっと可愛いからってキモいよね。あのまま満潮になったら沈んで消えればいい」



「タクヤの奴ななしを好きになったから私に別れてくれだって。キモいまじ死ねって感じ」






ただの女特有のドロドロの喧嘩。その時はレノは、酒が不味くなる嫌な話だとしか思わず、特にこれといって詮索する事もしなかったが



夕方になり、ルードを連れ帰ろうと考えたレノだったが、やはり昼間のあほ女達の言葉が気になり、ビーチ周囲を調べる事にした。




「おいルード、なんかこの辺り洞窟とか岩場の穴とかねぇか?」



「なんだ、蟹でも探すのか?」



「いやー何もなきゃいいんだけどよー」



ルードは不思議そうにレノを見るが、レノ の顔はふざけた様子でもなかった




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