□変わる気持ち*微裏
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「いってぇ…こりゃ…きついぞ、と」



思えば自由に生きていたように見えるだけで、神羅に尽くし、神羅の為だけに生きてきただけの人生だったのかもしれない……


脚が折れ、腹部も血だらけのレノは
死を覚悟し一人空を眺めていた。



任務中にしくじってターゲットの男に刺され、屋根から落ちてしまったレノ


幸い地面には柔らかい素材が落ちていたから死なずに済んだが、脚が折れて完全に動けない。

奴らに見つかってしまえば一瞬で終わる



そんな絶体絶命の時に
レノに救いの手が現れたのだ。





「助けてあげるぞ、と」




「……はぁ?なんだお前」




自分の口調を小馬鹿にするかのように真似るその女を睨み見あげると、そこにいたのは明るい綺麗な髪で、スタイルのいい女だった。


きっと健全な状態なら喜んで誘いを受けていただろう。だが今は余裕は無い。


レノは怒りを露にして彼女に怒鳴りつけた


「どっかいけよ、と」



「…ピンチなんでしょ?? だってさっきから『やばいぞ、と』『きついぞ、と』とか1人でブツブツ言ってるから」



女の馬鹿にするような態度が気に入らなかったが、レノはどうすることもできず、そっぽ向いた。



「…ほら、ちょっと、連れてってあげるから」


「痛ぇって!!…ちょっとは優しくしろよな」



女はレノを無理矢理立たせて、その場から移動させ、そして二人が着いたのは入り組んだ路地の奥にあった地下の部屋だった。



地下だがお洒落に飾られた部屋


その中で彼女は治療のマテリアを付け手際よく足や腹部を優しく消毒などしてゆく。



「…痛いけど、我慢してね」


「…ぁぁ」


「…これで少しは楽でしょ?」


「そうだな…それよりお前まじ物好きだよな、と」




血だらけの見ず知らずの男を
部屋に上げるなんて本当に物好きだと思った。



しかし油断大敵



レノはこの素性の知らない女に
気を許すことはない。




出された飲み物も飲まず
食事にも一切手を出さなかったレノに、彼女は「酷いなぁ…一生懸命作ってあげたのに」と不貞腐れた顔を見せる。





「作れなんて頼んでないぞ、と」




女は怒りながらも
自身の作った料理を自分で食べ、レノのために用意した飲み物を自分自身で飲みあげた。






「毒なんて入ってたら困るからな」



「私いま生きてるんだけど。あ、そうだ!…夜には帰った方がいいよ」





レノはソファーに横になりながら考え込んだ






「そうだな…と(まぁ、もう少し回復してから帰ったほうが安全だな)」






考え込むレノの横で
女は徐に服を脱ぎ出し下着姿になった




「は?お前って…本当分からない奴だよな…オレを誘ってるのか?」




「やだー。そんなわけないでしょシャワー入るの。まずその怪我で抱けないくせに、強がんないでよ」



じゃぁね!と消えた女の消えた後ろ姿を確認して、


レノは近くにあった女のバックを漁りはじめた。





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