□秘密の取引
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『お前の名は?』



『ななしです』


『ななしか……。ではななしお前を本日よりタークスに任命する。だが、決して女である事は誰にもバレてはならない。君にそれができるか?』



最高司令者から直々ななしはタークスへ任命された。他の訓練兵やタークス予備軍と比べてもずば抜けて運動神経や戦闘力の高い事で最高司令だけではなく、各部署のエリート達からも注目されるほど。


そんなななしが、この最高司令者に指示された内容は『決して私以外に女性である事を知ってはならない』と言う何ともおかしな内容だった。




「…どうしてですか」


「欺くなら身内からと言うだろ?…不可能ならば他に頼むが。。私はお前を信頼して頼んでいるのだ」


「はい。必ずや期待に応えます」



二つ返事で答えを出したななし。『必ず』と言える程に自分には自信があったのかもしれない。










____







それから一年後





タークスの主任ツォンはななしを席まで、呼び出すと一枚の書類を手渡した



「ななし、本日の任務だ。ある組織のボスが開催するパーティーで女性として侵入してほしい…との事なのだが、お前に可能か?」



その任務内容を後ろで聞いていたレノは吹き出した。



「ツォンさん!そいつは男じゃないですか!。イリーナとかシスネとか他にも適任の奴いるかと…」



なんでよりによってななし?いくら美形でも無愛想だし、女としては無理がある


と、レノは笑い始めるが、そんな彼を無視しツォンはななしに任務の流れを叩き込む



「ななし、たのむぞ。神羅の全てがかかっている。そしてレノ!お前がななしの援護をしろ」



「…はいはい、男ってバレてケツ掘られても俺は知りませんよー、と」



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