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□第一印象 5
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ある日、俺は恋愛相談を持ちかけられた。
ファーストキスを奪った時に『もう恋愛の話なんてしない』と啖呵を切ったななしだが
なーにが「レノ先輩、恋人のお誕生日って何したら喜びますかね」だよ。
呑気な奴だな。
あー、
ザックスのやつ来週誕生日だったっけ？
ってな訳で、すげぇ優しいレノ様はこの相談に乗ってやることにした。
「レノ先輩なら彼女に何して貰ったら嬉しいですか？」
「あー、俺ならとりあえず好きな女からしてもらう事はなんだって嬉しいぞ、と。」
「えぇー、具体的に教えてくださいよ」
「んー、まー例えばザックスにしてやるんだろ？例えばホテル行って挿れてで良いんじゃね？」
俺の真面目なアドバイスに睨みを入れたななしは、もういい！と言い部屋を出て行ってしまった。
でも、自分で言ったクセに想像するだけで勃ってしまいそうになる。。。
もしななしが俺に「レノ、挿れて…」なんて言ってきたらどうよ。。
やべぇな、、
完全に自身の世界に入り込んじまった俺は、余計な事を忘れるためにタバコを取り出し屋上へ出た
屋上に着き、タバコに火を付けたと同時に後方から女の喘ぎ声が聞こえてきた。
こんな気分の時にさらに俺の気持ちを高ぶらせる奴は誰だよ
なんて思いながら悪いとも思ったがチラっと行為を見物してやろうと考えたのが間違えだった。
壁に受付の女を押し付けて腰を動かすあの後ろ姿は、、、
ザックスだ、、
間違えない
俺は一気に萎えたと同時になぜか怒りが湧き上がってきた。
そして行為中のザックスに殴りかかろうと腕をならしたその時、屋上のドアが開いた
「あ…」
運が良いのか悪いのか、そこにはななしが立っていて、一瞬悲しそうな顔を見せたが、すぐに俺にニコっと微笑んだ
そして、邪魔しちゃ悪いから行こう、と小声で言い、俺の袖を引く。
なんでそんな余裕なんだよ、
辛いんだろ？
ザックスの事好きなんだろ？
初めての男なんだろ？
なんでそんな平気そうなんだよ
お前、最初の頃と変わらねぇな、
その余裕そうな態度
辛いなら泣けよ
怒れよ
ななしは全く悲しみも怒りも見せなかった