□隠し事*切甘
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「…ななし……。誰かとしたのか?」




レノは「子供できたのか?」とは聞くことはなく、他の男との関係を聞くだけだった。



「俺…まだななしとしてないよな?」




それは…付き合ってから2ヶ月、レノはななしに拒まれ続けて、まだ一度も抱くことすらできないでいたから


妊娠=他の男




と、考えてしまうのしかない。誰がレノの立場であっても同じ思考になるのは当たり前のはず。


そして、


彼女であるななしが、一番最初に発した言葉は、レノの予想外に


『ごめんなさい』の一言だった。



今まで遊び人だったレノ自身が、初めて惚れ込んでやっと付き合うことができた女であったために


レノは続ける言葉がでなかった。



「まじかよ、、と」



「レノ…ごめんなさい…でも…浮気ではないの!」




涙を浮かべたななしはレノの目を見ることはなかった。いや、合わせる顔が無いのだろうか



「…じゃあ、これ、何に使うんだ?」



レノは泣きそうなななしを見て、開封されていない箱を指差している。だがレノは辛い気持ちと同時に何があっても受け入れてやりたいという気持ちが溢れ


自然と震える彼女の身体を優しく抱き締めていた。



ななしから出てくる言葉を覚悟する。



浮気ではなければ無理矢理ヤられたのだろうか?





そんな事を考えてた時に、小さくななしの声が聞こえた






「……元カレと…………別れてからずっと、生理きて……ないの……」





レノと目を合わすことのできないななしは、床を見たまま、弱々しく言葉を繋げていった。



「……だから俺を拒んでたのか、と」




頷くななしの体はずっと震えている。本人も望んでいない事であり、結果を調べるのが怖くて1人怯えていたのだろうと、レノは感じた。




「もし……赤ちゃんできてたら……別れなきゃだし…………レノに…嫌われたくなくて……私…」




レノは震えるななしをきつく抱き締める。





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