監禁

□14日目
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……

…………



………………






「……おい、寝てんのか?」




どこからか聞こえるリヴァイの声…………




でも
私には、夢なのか現実なのかわからない。

「すまねぇな、遅くなって……」


リヴァイは脱力する私に謝りながらも自身の上着から鍵を取り出すと、私に繋がれた鎖を外してくれた。

その様子を言葉一つ発さず、ただ見ることしかできない私にリヴァイは首を傾げる


「具合悪いのか?」


体調悪いのかと問われるが何の言葉も出てこない処か、私は首を振ることもできないでいた。


寂しすぎたのかな……

泣きすぎたのかな……

いや…


「おい、名無しさん!」


尚もリヴァイは
私を気遣う様に話しかけてくる


でも……私は……

もう、声も涙もでないんです


「答えろよ!なぁ名無しさん!どうした?」


昨日に引き続き今日も何時間待たされたのだろうか。

彼女に会ってる間、動く事もできないこんなにも苦痛な状態で数時間も待たされるなんて、地獄でしか無い。今後も続くのならば


私は今、ここで死にたいと
本気で思ってしまっていた。



昨夜からまた日が落ちるまで……
ずっと私は同じ体制で


ずっとリヴァイの帰りを待っていた

私はずっと1人、リヴァイを待ち続けていた。



待つ間の不安や恐怖

そして絶望…それは死よりも辛いもの。


「……おい、どうした?」

「……し……て」

「悪い……聞こえねぇ」

「もう、私を殺して!!!!」


また…あの恐怖や絶望を感じるのならばいっそのこと。死にたい。死んでしまいたい。


心からそう思い、私は慣れないながらもリヴァイの目の前で舌を噛み切ってやった。


口内は血の味 鉄の味が染み渡り、口横から垂れ流れる生暖かいそれが、涙なのか血なのかはもうわからない。


どうですか?……
貴方が私をここまで追い詰めたのですよ。




そんな私を目の前にはリヴァイは何か私に 叫び、私の身体を何度も揺さぶっていた。



もう、その声も、叫びも

私の耳には何も入らない




聞こえない





聞きたくない。




このまま、消えてしまいたい





私は視界に映るリヴァイが、暗い闇に消えていくのを最期に
頭の中の思考も痛みも全てが消えた。




その最期に見たリヴァイの辛そうな顔




何故、貴方がそんな顔をしたんだろうか







……

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