監禁
□8日目
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…オレが昨日『兵長』って言った事…
内緒にしてくれよ
そう言い、困っている様子の彼に
私は条件を出すことにした
『帰ってくるまででいいから目隠しか、この手錠を取って』
手錠は脱走されるからとあっさりと断られたが、
静かに私の目を覆った目隠しを外され視界には数日ぶりに白い光が入り込んだ。
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「監禁されているからもっと怖い場所だと思っていたけど、綺麗な部屋ね」
「は?、お前ずっと目隠しされてたのかよ」
どこかのホテルに泊りに来たかのように、楽しそうに部屋を見学する私の姿を見て『監禁させているやつとは思えねぇ…』なんて目の前の男は言い出した
「ねぇ貴方は…何で私が監禁されているのか知っているの?」
「何でかは知らねぇよ…。まぁ、俺も先月監禁されてたけどな」
「え、貴方は何をしたの?」
私は、自分が監禁されている理由が分かるかも知れないと思い、男に問いかける
すると男は、少し悩んだ表情を見せ
語り始めた
「俺、エレン・イェーガーって名前なんだけど。知らないか?」
!???
もちろん知っている
たしか104期の筈。直接的見たことある訳ではないが私は確信した。
「あ、知ってます!!手首噛んだら巨人になれる、、」
「あぁそんな感じ。オレは暴走するからって、リヴァイ兵長にボコボコにされながら監禁生活を送っていたけど、お前はそーゆー感じじゃねぇよな」
エレンと名乗る男は少し笑ながら、私を見た
巨人になれる男がこんなにも子供っぽい人だとは思いもしなかった
巨人……じゃあ、私も巨人なのだろうか?
そう思い私は
ためらわずに手の甲に噛み付いた
_________ガブっ
「お、おい?!」
「っ痛い…」
「だろうな、血出てるぞ。」
私は力の限り自身の手の甲に噛み付いたが…何も起きる事はなく、ただ手からは血が流れるだけだった。
エレンは心配するかのように布で私の血を拭う。
あぁ…どうやら…巨人でもないようだ…
じゃあ、私はなぜ?
なんの理由で監禁されているの?
いつまでこの生活は続くのだろう。
…リヴァイ兵長が帰って来るまであと1日
エレンのお陰で私の視界は一時的に解放され、視野が広がった。
そして巨人…作戦…など、エレンから色々な話を聞くほどに
消えていた感情が戻り始めた。
私が監禁されている間にも、壁の中で色々と進展があったのだ。
やはり…
こんな場所で監禁されている間にも壁は壊され…人々が巨人の恐怖と戦っている
……帰らなければ